ツェップ型アンテナのマッチング回路に使用するコイル(L)とコンデンサー(C)の値を探って見ました。

苦労して磨いたローラーインダクタ(40μH)とOMさんに頂いたタイトバリコン(100pF)を使い、簡易ベンチLC(LとCはそれぞれ可変可能でアンテナ部分は5kΩの抵抗で作った模擬ツェップ型アンテナ)を作り、ツェップ型アンテナのLC値をnanoVNAのスミスチャートとSWRを見ながらの作業です。

画像1

 

↓ SWR1.00 SMITH 50.1Ω 136nF

画像2

↑ SWRは分かるとして、私の勉強不足の為でSMITH(スミスチャート)の見方が良く分かりませんが、136nFの意味は単位がFだからコンデンサーの容量性リアクタンスを示しているのかも。スミスチャートの下半分が容量性なので、上半分の誘導性(H)に変わる瞬間の位置がアンテナの共振点なのかも。

取り敢えず、スミスチャートが50.0Ωになるように、SWRが1.00になるように、ローラーインダクタとバリコンを調整してみました。

 

この簡易ベンチLCでの試行錯誤の結果、私が得たLC値は(画像2の時)

周波数:3.55MHz
コイル(L):20.7μH
コンデンサー(C):87.4pF

 

計算上のLC値(Cが同じ場合)は
(計算はゲルマラジオの試作工房さんのLC共振周波数の計算のページで行いました。)

周波数:3.55MHz
コイル(L):23.0μH
コンデンサー(C):87.4pF

 

う〜ん。計算上のLと比べると私の値が少ないですね。でもアマチュア的(私的)には、おおよそ同じ値になりました。

以前、14MHz用のツェップ型アンテナを自作した時、SWRはコンデンサーの値を変えずに、コイルの値を調整した方が低くなりました。それを再確認出来ればと思い、この簡易ベンチLCを作りました。さいたまハムの集いで手に入れたローラーインダクタは、これを試すには打って付けです。

 

次は、コンデンサーの値を固定(少な過ぎ、適正値、やや多い)して、コイルの調整でどれだけSWR(黄色)が下がるのかを比べてみます。(画像3から画像5)

画像3 コンデンサー 53pF(少な過ぎる)
SWR 2.74 SMITH 129Ω 1.56nF

画像4 コンデンサー 87.5pF(適正値)
SWR 1.00 SMITH 50.0Ω 4.20nH

画像5 コンデンサー 100pF(やや多い)
SWR 1.30 SMITH 38.2Ω 67.3nH

コンデンサーが目標周波数(3.55MHz)に合った適正値(87.5pF)から外れると、画像3と画像5の様に、いくらコイルで調整してもSWRは良くなりません。と私は思います。

 

適正値と表現していますが、これは私が作った簡易ベンチLC上での値です。実際に自作するツェップ型アンテナのマッチング回路に使用出来る値とは限りません。

 

今回、nanoVNAの画面をじっくり見て分かった事は、スミスチャートのHは誘導性、Fは容量性を表している様です。なので単位がHからF、またはFからHに変化した瞬間がアンテナの共振点なのかなぁ。と思います。

その共振点に加えてスミスチャートで表示するオームが50.0Ωになれば自ずとSWRも1.00となり、マッチングが取れた状態だと思います。

本日、やっと届きました。三週間も待たされて熱が覚めそうでした。

 

先月、10月17日の夜にeBayでNanoVNA(eBay item number 133112732589)を注文したんですが、eBayの利用は初めて、中国からの発送も初めてで本当に届くのか心配でした。それに追跡出来るのかも心配で、スマホにeBay、17TRACK、日本郵便のアプリをインストールして追跡していました。

↓ これは日本郵便のアプリで追跡した時のもの。

 

↓ シールドの出来が良いので驚きました。YouTubeで見たシールドはどれも簡単な物で、メイドインチャイナだから仕方ないと思っていたんですが、これなら普通にいいですよね。

 

↓ キャリブレーションを済ませて、自作した14MHzのツェップ型アンテナのSWRと謎のスミスチャートを測定して見ました。(※ 謎のスミスチャートとは、私がスミスチャートを理解出来ず謎だからです。)

黄色がSWR、緑色はスミスチャート。

以前OMさんから、使って無いのであげると言うので頂いた、ダイアモンドアンテナのV2000を仮設で上げました。給電点地上高2mと低いですが、6mのSWRを測ってみました。

 

青字の50.995MHzはSWRが一番低い周波数です。

この頂いたアンテナは古いのですが1.5以下のSWR特性(幅)も、ほぼ取説と同じなので、性能は新品同様のようです?
当局ではまだまだ現役で頑張ってもらいます。

 

新品同様じゃないかも。

経年劣化なのかアンテナの上げ方が悪いのか?
2mのSWRがあまり良く無いんですね。何故か143.212MHzに合っていて肝心の145.00MHz以上になるとSWRが1.5を超えてしまう。なんで?

↓ 143.212MHzが一番低い

 

↓ 430はいい感じです。

 

使用アンテナアナライザー:コメット CAA-500Mark2

昨夜は雨だったので自作ツェップ型アンテナのSWRを記録しました。

 

↓ 上が雨の中、下が翌日の晴れの日。

 

マッチング部のコイルやコンデンサには一応防水処理してあります。その方法はマッチング部をケースには入れず、電気部品用接着剤、熱収縮チューブを使用して、その上に自己融着テープでぐるぐる巻きにしました。なので耐候性に優れるかは不明ですが。

今度は7MHz用ツェップ型アンテナを自作します。

 

↓ 調整後のマッチング部

 

ググった結果、7MHz用のコイルのインダクタンスは11.3μH位が良いみたいです。
共振周波数を7.1MHzにするとコンデンサの容量は約44.5pFになります。この計算は「ゲルマラジオの試作工房」さんの「LC共振周波数の計算」や「ソレノイドコイルの巻数とインダクタンス」を利用させて頂きました。

そのサイトは「ゲルマラジオの試作工房 設計計算」です。

 

↓ 秋月で購入したLCR METER DE-5000で実測しながら、その値になる様にコイルを巻きました。

この時、コイルを巻く部分の塩ビパイプに強力両面テープを巻いて置くと、コイルがズレないので巻きながら正確な測定が出来ます。

 

その後の調整はエレメントの代わりに5kΩの抵抗を付けて、コンデンサ代わりの3D2Vを少しずつカットして目的の周波数(7.074MHz FT8)に合わせます。ほぼ計算通りの長さ約44.5cmで落ち着きました。(1pF=1cm)

↓ その結果バンド内のSWRも1.5以下に収まり良い感じです。

 

さて、実際にエレメントを繋げてみると、どうなるかなぁ?